2010年2月3日水曜日

知恵

今日は充実した1日でしたぁ~ヽ(´▽`)/
午前と午後にセミナーをしたりと忙しいのもあったのですが、モンゴルに来て初めて患者さん(意識のない・重症の方)の歯磨きができたからなんです!

私、患者さんを綺麗にするのが大~好きなんです♪

昨日、『あや、良かったら清潔ケアを看護師達に教えてくれない?』とICU(集中治療室)の師長さんから頼まれ・・・。
活動先のICUは立ち上げてまだ1年未満の病棟。なので重症の患者さんのケアの仕方を看護師達はよく知らないんですね。(まぁ、私も偉そうな事言える立場でもないですけど(><))

モンゴルでは写真のように木べらにガーゼを巻き、そのガーゼにイソジンを含ませてチャチャッと口腔内を拭う方法。

回数は1日2回。
歯磨きは1度磨いても磨いた時の綺麗な状態を保てるのは6~8時間が限度と言われていて、6~8時間経てば元の状態に戻ってしまう。
特に重症の患者さんは口からものを食べることが出来ないので、唾液が分泌されず細菌増殖を助長させてしまう。
その細菌が肺炎を起こしたり、その他感染症を引き起こしたり・・・。
特にICUなど重症患者さんがいる病棟は口腔ケア(歯磨き)が大切なんですね。
そして1日に最低3回必要!!

ドキドキしながらICUにいる重症患者さんのお口の中を拝見。

『うわぁ・・・。1日2回拭うだけだから、物凄く汚いなぁ・・・。口の中がカピカピ。痰がこびりついてる・・・。うぅ~、この口の中を綺麗にしてあげたい!!』

私の『患者さん綺麗好き魂』に火が着いた!!

でも、いざやろうとしても歯を磨くための物品がない。
まず、肝心の歯ブラシ・歯磨き粉がなく、口をゆすぐための水のみもない。
ガーグルベースン(ゆすいだ水を受け止めるお皿・・・と言えば伝わりますかね?)もない。
歯磨き後に口を拭うタオルもない。
乾燥防止口腔用ジェルもない。(ま、これは仕方ないと思いますが(><))

ない、なさすぎる・・・。
でも!だからと言って引き下がるわけにはいかない。
何が何でも磨きたい!!

家族に歯ブラシ・歯磨き粉・タオル・できたらワセリンを家から持ってきてくれないか・・・と頼んだら、
『オドーホン!!(今すぐ!!)』と言って、すぐ家から持ってきてくれました!!

家族を思う気持ちはどの国も一緒なんですね( ´―`)ノ

さぁ、口腔内をすすぐための水のみはどうしよう・・・。
『!!!』
その時、いい考えが思い浮かんだ♪
これ、なんだか分かりますか?
そう、使い終わったエコージェルの空瓶!(柔らかいプラスティック製)

去年、『これ、何かに使えないかなぁ・・・。』と検査科の方に幾つかもらっておいたんです( ´ー`)ノ
エコー検査する前にジェルを塗りますよね?(エコー検査をしたことがない方、分からなくてゴメンナサイ(><))
その時に使うものです。

これに水を入れてボトルの脇を押せば、先からチューっとお水が出る!!
よし!!!吸引器もあるし準備OK!!

『どうやるの?どうやるの?』 ・・・とICU看護師達が群がる。

『簡単だよ!こうやって歯ブラシと歯磨き粉があれば充分きれいになるんだよ!口が開かない場合はこうやってガーゼを噛ませてしまおう!!こうやって水を流して・・・。』
このような感じで、磨きながら指導させてもらいました。勿論ご家族了承の元で撮影しています(*^.^*)
歯磨き終了後は、ご家族が持ってきてくれたワセリンを乾燥した唇にひと塗り。
わぁ~い!!口の中も唇もピカピカヽ(´▽`)/
『え~、こうやってやるんだぁ!!』 
『簡単なんだね!!』
『ちょっとした工夫でこんなに綺麗になるんだね!!』と大絶賛。

いやぁ・・・普通だよ・・・普通~(><)・・・と照れてしまいながらも物凄く嬉しかった私。
だって、いつも患者さんの傍らで悲しそうな顔しかしていなかった娘さんが、
この時ばかりは『あや、ありがとう。』と笑ってくれたから・・・( ´ー`)ノ
こちらこそ、『ありがとうございます』・・・です。
患者さん、家族と関わる喜びをモンゴルで体験できるだなんて。
物が足りなくても、工夫次第で看護ケアはできる。
患者さん・家族から笑顔がもらえる。
やっぱり私はこのフィールドが好き。

0 件のコメント:

コメントを投稿